マンション売却税金の確定申告書の書き方

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マンションを売却したときの、確定申告書の書き方

第9回では確定申告に必要な資料について解説をしてきました。

実は、確定申告で一番大変なのが資料の準備で、これさえしっかり出来ていれば申告の8割は終わったと言っても過言ではありません。

というのも、申告書に記入していく内容は、基本的に集めた資料の中に書いてあるからです。

ここまでくればあと少し。第10回では、申告書の入手方法から書き方、提出方法までを解説していきます。

※下記の内容は2016年12月末時点のものです。法令等の変更により書き方や提出資料などが変わっている可能性もありますので、必ず国税庁HPや税理士等の専門家への確認をしてください。

申告書の入手方法

申告書の入手方法はいくつかありますが、一番簡単かつすぐ手に入るのは、国税庁HPからダウンロードする方法です。

https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki01/shinkokusho/02.htm

こちらのページから『申告書B【平成○年分以降用】(PDF)』と『申告書第三表(分離課税用)【平成○年分以降用】(PDF)』を印刷してください。

また、『譲渡所得の内訳書』も必要となります。
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/pdf/b020.pdf
こちらも印刷をしましょう。

ちなみに『申告書A』ではマンションの売却に関する所得が申告できませんので、注意してください。

PCでのネット環境がない場合は、税務署へ問い合わせれば送付してもらえます。

ネットでの買い物などに慣れている方は、e-Tax(電子申告)での申告もおススメです。こちらの手続きに関してはe-Tax専用ページ(http://www.e-tax.nta.go.jp/)の確定申告特集で丁寧な解説がありますので、そちらを参照してください。

確定申告書の書き方(前半)

申告書の準備ができたら、早速資料を基に作成をしていきましょう。

詳しくは国税庁HP
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2011/kisairei/joto/pdf/001.pdf
に掲載されていますので、ここでは重要なポイント、わかりにくいポイントを重点的にお伝えします。

では、『申告書B』の基本的な記入方法から説明していきます。

まずは会社からもらった『第一表』の項目を埋めていきます。

そのための資料として、会社からもらった『源泉徴収票』を準備しましょう。

サラリーマンの方でしたら収入と所得欄は『給与』の部分のみ、その下にある所得から差し引かれる金額は、源泉徴収票に該当する同じ項目の金額を記入すればOKです。

次に『第二表』の項目を埋めていきます。

左側で記入するのは、所得の内訳です。ここも源泉徴収票を見て、会社名・収入額(所得ではありません)・源泉徴収税額(所得税額)を記入しましょう。

右側は第一表の所得から差し引かれる金額欄と連動している部分で、社会保険料控除や生命保険料控除などを同様に記入していきます。

最後に下側(住民税)です。扶養家族の欄は年末調整をしているのであればそちらで把握されますので、今回の記入は不要です。

また、右の方に住民税を『給与から差し引き』または『自分で納付』を選べますが、自分で納付を選ぶと年4回振り込みに行かなければなりませんので、何か事情がなければ『給与から差し引き』を選ぶほうが良いでしょう。

上記の内容が終われば、次は『譲渡所得の内訳書』を記入しましょう。

譲渡所得の内訳書は順番どおりに記入すればほとんど迷うことはないように作られていますので、すぐに作成できると思います。

これが終われば『第三表』の作成へとりかかりましょう。

こちらは譲渡所得の申告になります。

まずは内訳書の4.で記入したマンションの売却額(A)を『収入金額』の欄に、譲渡所得金額(E)を所得金額の欄に入れましょう。

居住期間が5年未満であれば分離課税⇒短期譲渡⇒一般分の欄に、5年以上であれば分離課税⇒長期譲渡⇒一般分の欄に記入してください。

次は右下にある『分離課税の短期・長期譲渡所得に関する事項』を埋めます。

こちらも内訳書の4.で記入した必要経費と差し引き金額を記入します。(住所は内訳書の1.で記入したものを転記してください。

ここまできたら半分終了です。

確定申告書の書き方(後半)

ここからは税金の計算に移っていきます。引き続き『第三表』の記入をしていきましょう。

左下と右上を見てください。『税金の計算』という欄がありますね。これからこの部分を埋めていきます。

まずは左下。まず9と25の欄に、第一表の9(所得金額の合計)と25(所得から差し引かれる金額の合計)を転記してください。

次はその下の『課税される所得金額』欄に、第三表の左側に書いた番号欄に対応する所得金額を書いてください。(長期上との一般であれば61という具合です)

次は右上に移りましょう。

右上は左下に記入した所得に税率をかけた税金の金額を記入します。総合課税と譲渡所得の税額が出たら、その合計額も記入してください。

税率については所得金額やマンションの所有期間等で変わりますので
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2013/kisairei/joto/pdf/001.pdf
の42ページから43ページを参照してください。

税金の金額を記入したら、次は『第一表』へ戻りましょう。

ここからは年末調整と同様の処理をします。所得の金額から控除額を差し引き、それに102.1%をかけた金額が納める税金の額となります。

詳しい内容は上記PDFの11ページを参照して欲しいのですが、100円未満は切り捨てとなるところに注意してください。

通常の確定申告は以上で終了となります。お疲れ様でした。

マンション売却等により損失が出た場合の申告方法

ここからは売却時に損失が出た場合の申告方法を紹介していきます。買い替えを伴う場合は19ページから23ページを、売却のみの場合は24ページを参照してください。

基本的な流れは今までに解説した内容と同じですので、記入方法が違う点だけ説明します。

まず、損失が出た場合には第一表~第三表に加え、『住居用財産の譲渡損失の金額の明細書』と『住居用財産の譲渡損失の金額の計算書』が追加で必要になります。

これを提出することで国や自治体が損失を把握することになり、今回や来年以降の税金を計算する際、損失分を控除することができるのです。

書類は
明細書:https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/pdf/b021.pdf
計算書:https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/pdf/b022.pdf
から印刷できます。

準備ができたら、明細書の記入をしていきましょう。

基本的には金額や日付などをそのまま当てはめていくだけですが、マンションの場合は建物と土地の記入欄が曲者です。なぜなら、基本的に建物と土地の価格を分けていない場合がほとんどだからです。

このような場合、一定の計算方法に従って建物分と土地分に価格をわけることとなります。具体的には41ページにある建物の取得価額の計算表に該当する金額から床面積をかけた額を建物の金額とし、購入額からその金額を引いたものが土地の金額となります。

また、建物は時間が経つにつれその価値が減少するため、その影響も考慮しなければなりません(これを明細書では償却費相当額と呼びます)。

償却費相当額についてはマンションの構造や年数によって変わってきますので、36ページの中から当てはまる項目を抜き出してください。

これで明細書は完成です。これでた損失の金額を基に、第一表の左側(給与の所得額)と第三表(譲渡所得の金額)を記入していきましょう。

記入方法はほぼ基本の流れと同じ内容ですが、注意して欲しい点がいくつかあります。

まず、第三表に記入する譲渡所得の金額はマイナスのため、金額の前に必ず△をつけてください(マイナスの意味になります)。

次に、損失が出た場合は特例を使うことになりますので、その特例が定められた条文がどの法律の第何条・何項・何号に当たるのかを右上欄に記載しなければなりません。

該当する特例の主な番号は36ページ以降に掲載されていますので、そこを参照にしてください。(例えば、買い替えで損失が出た場合の損益通算と繰越控除は、措置法41条の5項と記入します)

ここまで記入したら、次は『住居用財産の譲渡損失の金額の計算書』を記入します。これは来年以降に繰り越す損失の金額を算出するためのものです。

ということは、マンション売却による損失が給与所得で相殺しきれた(所得の合計ががマイナスにならなかった)場合は不要になりますので、次に進んでください。

記入方法はそれほど難しくなく、基本的には1~3の欄に明細書で算出した損失の金額(6の欄の金額)を、5~6欄は空白、4と7~8欄は給与所得の金額マイナス1~3に記入した損失の金額を記入してください。

4と7~8欄に記入した金額が翌年以降に繰り越す損失の金額となります。これを第三表の9欄に記入してください。

次が最後の記入となります。第一表の右側にある税金の計算欄に、源泉徴収額と同じマイナス金額を43欄に記入しましょう。(もし損失の繰越がない場合は、相殺できる金額分を記入しましょう)

そして46欄の還付される金額も同額を記入します(マイナスは不要です)。

仕上げで右下の欄に還付される税金の口座を記入すれば完成です。後は第9回で紹介した添付資料と一緒に、税務署へ提出しましょう。

まとめ

確定申告書の作成は専門的な知識が多少必要となるため、記入には時間がかかると思います。

ですので、なるべく早い資料の準備と計算を行うようにしましょう。特に2月中旬からは税務署が込み合い質問等をするにも時間がかかりますので、出来れば1月中には準備を終わらせておきたいものです。

なお、ネット上で申告が行えるe-Taxを使えば、必要事項を記入するだけで自動計算、出力を行ってくれるシステムや、ネット上で申告まで行えるサービスなどが充実しています。

確定申告にかかる労力の削減や間違いの防止にもなりますので、ネットを使える環境であればとてもおススメしています。

今回は10回にわたりマンションの売却にかかる税金の計算と申告方法について解説していきました。

ただ、記事の内容は年度により変わる可能性が十分にありますので、詳しい内容については国税庁のHPか税務署や税理士等の専門機関に問い合わせてください。

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